北方の郷土料理⑦(その2)

ソウルの大学路で伝統工芸工房・ダムル工房を経営し、韓国宮中飲食研究院の郷土料理講師でもある李賢淑先生が毎日の生活のなかで感じた徒然雑記を日本語で紹介します。(たまに…、いや最近は結構な頻度でゴーストライターのダムル工房日記になることも…苦笑)

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北方の郷土料理⑦(その2)

オオバコスープ完成品
↑ 3つ目はオオバコスープ(길짱구지지개)

北韓地方の食材や料理について書かれた昔の文献のうち、もうひとつ代表的なものが『屠門大爵(도문대작)』という史料です。これは許筠(허균:1569~1618)という人物が書いた随筆書なのですが、この人物はハングルで書かれた最古の小説といわれ、韓国人で知らない人はいない言われるほど有名な『洪吉童伝(홍길동전)』を書いた人物なのです。

オオバコスープ材料
↑ オオバコを北韓ではキルチャング(길짱구)、韓国ではチルギョンイ(질경이)というそうです~

この人はもともと現在でいう大臣クラスの官僚だったのですが、派閥闘争に巻き込まれ謀反の首謀者として1618年に処刑されてしまいます。その彼が1611年にこれまでの人生で味わってきたものとして、全国8道の食品と特産物などについて語っているのです。

きびご飯完成品
↑ 4つ目はキビご飯(수수밥)

『屠門大爵(도문대작)』の意味は、中国の故事に由来し、肉が食べたいけれど食べられないため屠殺場の門を眺めながら食べた気になって自らを慰めるという意味なのだそうです。つまり許筠は昔自分が食べた全国各地の珍味を懐かしく思い出しながら、自らの人生を回顧しているエッセイを書いた…と考えてくれればいいでしょう。

きびご飯材料
↑ キビご飯の材料~

けれどもこの史料は朝鮮王朝時代中期当時の食材や調理法、加工品などが詳細に記されている非常に貴重な史料となっています。もちろん北韓地方だけについて書かれているわけではありません。北韓地方だけでなく韓国全土の多様な特産品についての話が書かれているため、非常に興味深い書籍になっています。是非機会があったらご覧になってみて下さい。
※そうそう、彼の同時代に生きた親戚には、ドラマにもなった医学者・薬学者として有名な『許峻(ホジュン:허준)』がいるのですよ~。

茄子の蒸し物盛り付け
↑ 昨日の茄子の蒸し物(가지찜)は切って盛り付け~

(幽のつぶやき)
ダムル工房の日本人弟子のひとりであるIma氏が主催者のひとりとなり、新潟で展示会を行うという連絡があったため、ご紹介したいと思います。


ima氏展示会ポスター
展示会名;『韓国伝統工芸ポジャギと日韓作品展』
期間;2012年6月21日(木)~6月27日(水)
時間:午前9時~午後5時(最終日は午後3時まで)
会場;北方文化博物館 屋根裏ギャラリー
住所;新潟市江南区沢海2-15-25
電話;025-385-2001
入場料;無料(但し博物館には入れません)


この展示会は韓国にある円光デジタル大学イウムの会と、新潟県にあるハンマウムの会が協力して行う国際交流事業のひとつだそうです。もともとは円光デジタル大学の韓国服飾科学学科の作品展として、忠清南道温陽市で展示会をした時、日本の手仕事紹介としてアイヌ刺繍、裂織、チクチク針仕事、ポジャギ等を紹介したことから交流が始まりました。今後は1年ごとに温陽と新潟市で交互に展示会を行っていく計画もあるそうです。

展示作品数もかなりの数にのぼり、見ごたえがありそうですね!!円光デジタル大学の作品が67点、日本のポジャギ教室の作品が10点、日本の手仕事作品(アイヌ刺繍、裂織等)5点、新潟市側の代表者の作品が10点程度…と沢山の作品が並ぶ予定です。

またポジャギ体験教室も行います。6月21日(木)、22日(金)は午前・午後、23日(土)は午前中に「携帯ストラップ」を作るとのこと。講習費は無料ですが、材料費としてだけ1500円が必要となります。関心がある方は6月5日(火) までに事前予約をお願いします。事前予約の連絡先;090-6458-6822(今泉)

詳しくはチラシに書いてあるのでご覧ください。可能なようなら、お誘いあわせの上、是非観に行って下さいねぇ~。


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屠門大嚼に関して
 李賢淑先生、幽さまお早うございます。
いつも楽しく拝見しています。屠門大嚼は大変参考になりますね。先生のご説明でさらによく判りました。日本にも翻訳本がありしばしば参考にしています。それにしても興味そそられてしまう史料ですね。 Keiko
[ 2012/05/10 08:10 ] [ 編集 ]
え??日本語訳本が??
>keikoさんへ

→確かに食関係に付いている人には意外と知られている朝鮮半島の史料ですが、日本語翻訳本があることは知りませんでした!!

あれは色々な食文化が書かれていて、とても面白い史料ですよね。

いつか時間ができたら私もゆっくり読んでみたいな~っと思う本の1つです。
[ 2012/05/11 01:32 ] [ 編集 ]
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