シンソンロ(신선로:神仙爐)[再録]

ソウルの大学路で伝統工芸工房・ダムル工房を経営し、韓国宮中飲食研究院の郷土料理講師でもある李賢淑先生が毎日の生活のなかで感じた徒然雑記を日本語で紹介します。(たまに…、いや最近は結構な頻度でゴーストライターのダムル工房日記になることも…苦笑)

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シンソンロ(신선로:神仙爐)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

今回は明日行われると告知した展示会もあるので、予習も兼ねてシンソンロの復習です!!

↓   ↓   ↓

シンソンロ完成図
↑ シンソンロ

お祝いの日など、材料や薬味の全てが揃う時期にだけ作ることができる料理です。

シンソンロとは元々料理の名前ではなく、火爐(화로:火鉢のようなもの)と鍋を合体させて作った器のことを指していました。

そして神仙たちが使った器で食事をすれば、彼らのように寿命が長くなるだろうという願いが込められ、いつしか料理を指す言葉に変化しました。

また、別名ヨルグジャタン(열구자탕:悦口子湯)と呼ばれるように、食べて楽しいスープ料理と考えられています。

シンソンロ床
↑ 神仙爐床(신선로상)

シンソンロの文献としては、15~16世紀朝鮮王朝の文臣であった鄭希良(정희량)という人物が書いたものが残されています。

その文献とは『海東竹枝(해동죽지)』[1925年]という詩集で、その中に「山里近いところに住みながら、独特な火爐を使って料理を作っていた」という記述があるのです。

そして、その料理がとても美味しいだけでなく、見た目も華麗だったこと、そして彼が神仙のような風貌をしていたということから、シンソンロという名前が付けられたという説もあります。

李先生所有のシンソンロセット
↑ 李先生所有のシンソンロセット

またシンソンロは韓国人だけでなく外国人にも人気が高い料理の代表といわれています。

例えば薄田斬雲(1877~1956)という日本の小説家兼ジャーナリストが書いた『朝鮮漫畵(조선만화)』という本。

ここには「シンソンロが朝鮮料理の中で一番美味しい料理であり、日本人の口に合う料理である。日本人が朝鮮料理を食べる時はシンソンロから始めるとよい。」と書かれているそうです。

シンソンロ蓋をした状態
↑ シンソンロの器に蓋をするとこうなります。

また、1945年8月、植民地支配からの解放とともにソウルに入城してきた米軍兵士の口にもあったようです。

1945年12月2日付の東亜日報には「朝鮮料理で一番美味しいのはシンソンロ」と、米軍兵士が故郷に手紙を書いたという逸話が紹介されています。

シンソンロの器と火炉
↑ シンソンロの火爐と器

他にも1959年1月30日付の京郷新聞のインタビュー記事もあるそうです。

インタビューの対象者は当時韓国支部長婦人であったアメリカ人・ジェイムス女史。

彼女は「韓国生活ではオンドルがとても快適である。そして韓国料理の中では、シンソンロなら誰もが気に入る料理だろう。だから調理方法学び、器を買ってアメリカに持って帰りたい。シンソンロは国際的な料理になるかもしれない。」と賞賛しています。

シンソンロの器
↑ シンソンロの器拡大~

シンソンロを作る方法を学べば、それだけで色々な料理を作る方法を会得できます。

例えばスープ、肉団子、魚・キノコのジョン(煎)、錦糸卵の作り方、他にも料理を美しく見せる材料の切り方、盛り方など、料理に必要な基本を全て学ぶことができるのです。

つまりシンソンロは様々な料理法を駆使した総合的な料理と言えるのです。

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[ 2014/01/21 10:01 ] 韓国料理 韓国料理豆知識 | TB(-) | CM(0)
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