醤庫開放セレモニー(講演編)

ソウルの大学路で伝統工芸工房・ダムル工房を経営し、韓国宮中飲食研究院の郷土料理講師でもある李賢淑先生が毎日の生活のなかで感じた徒然雑記を日本語で紹介します。(たまに…、いや最近は結構な頻度でゴーストライターのダムル工房日記になることも…苦笑)

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醤庫開放セレモニー(講演編)

醤庫開放(講演編)20130426-001
↑ 当日15時開始に変更されましたが、雨が降りしきるなか韓福麗院長の講演が始まります。

今回の講演テーマは「『園幸乙卯整理儀軌(원행을묘정리의궤)』に描かれた宮中の日常食」。

祭祀や儀式のような特別な日の料理は史料にも散見しますが、現代の私たちには王様が日常的に何を食べていたのか…というのを知ることは意外と難しくなっています。

それを探った研究成果の発表でした。

醤庫開放(講演編)20130426-002
↑ 参加者たちはかなり冷え込んだ会場であったのにもかかわらず、配布資料を見ながら真剣に講義を聞いています。

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↑ 1時間ほどの講義の後、参加者の皆様に去年漬けた醤油の味を見てもらうために作るチナムルの和え物(취나물 무침:写真下側)と、醤油作りの実演の代わりに準備したジャンキムチ(장김치:写真上側)の作り方をデモンストレーションします。

本来、ジャンキムチは冬に漬けるものだそうです。

大根と白菜を醤油に漬け、芹・芥子菜・梨・栗を入れて作るのですが、宮中ではお餅と一緒に食べることが多いキムチだったとか…。

そのため今回の試食にもヨモギ餅を出すことにしたのでした。

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↑ こうして約1時間の講義が終わり、試食に入ろう…と準備を始めると、報道機関の方から「雨が少し弱くなって来たので、醤油作りをしてもらえないか??」という要望が入ります。

醤庫開放(講演編)20130426-006
↑ これに対して韓福麗院長は「醤油作り(장담그기)は雨の日にはしてはいけない禁忌事項なんです。もし報道を見て誰かがクレームを付けたら困りますが…」と渋っていました。

けれども最終的には、参加者の人たちが本来雨天には決してしない禁忌事項だということを充分理解してくれるならやりましょう…ということに!!

醤庫開放(講演編)20130426-007
↑ 韓国のカンジャン(간장:醤油)が何時頃作られるようになったのか…というのは明確には分かっていないとのこと。

けれども最初に史料に登場するのは、683年の『三国史記』。

高麗時代に王妃を迎える婚礼儀式の品目にカンジャンとテンジャン(된장:味噌)と書かれています。

醤庫開放(講演編)20130426-008
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↑ 韓国のカンジャンは冬に仕込んだメジュ(메주:豆麹)というもので作ります。

これをハンアリ(항아리:醤油甕)の3分の1くらいまで敷き詰めます。

醤庫開放(講演編)20130426-010
↑ その上に布巾を敷いたザルを置き…

醤庫開放(講演編)20130426-011
↑ 濃度が水:塩=3:1程度の塩水を入れていきます。

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↑ 布巾を敷くのは塩水の不純物を取り除くため。

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↑ こうしてメジュを塩水で漬したものを数ヶ月間熟成させます。

醤庫開放20130425-023
↑ その時に腐敗を防ぐため、墨、唐辛子、擂りゴマ、棗、蜂蜜などを入れたりします。

醤庫開放20130425-022
↑ 約半年熟成させている間、醤油甕に禁紐(금줄)と呼ばれる藁に唐辛子と墨を付けたものを施したり、ポソンをひっくり返して掛けたりもするそうです。

このポソンは実物でなく、写真のように韓紙で作られることもあるそうです。

ポソンをひっくり返して醤油甕にかけることにより、鬼神が醤油に悪戯をしないための呪いなんです。

その後半年ほど熟成させたものを圧搾し、搾り取られた液体を直射日光の下、さらに約1~2年熟成させればカンジャン(간장:醤油)の完成です。

ちなみにこの時圧搾して残った固形物はテンジャン(된장:味噌)となります。

宮中飲食研究院では、10月末に景福宮でこのテンジャン作りの行事も行っているんですよぉ~(去年の幽は忙しくてこの行事に行けませんでしたが、今年は行くぞ!!)。

醤庫開放(講演編)20130426-014
↑ このように雨天決行で醤油作りが行われている傍らでは、李先生たちが参加者に試食品を振舞っています。

醤庫開放(講演編)20130426-015
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↑ 韓福麗院長の講義だけでなく、醤油作りも見ることができ、満足した参加者たちは思い思いに試食品を味わっています。

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↑ その間も韓福麗院長は、寒いなか薄着のままで著書のサインを頼まれたり~

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↑ 参加者たちの記念撮影に笑顔で応じておりました。

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↑ 寒いなか長時間お疲れサマでしたぁ~。風邪引かないで下さいネ!!

醤庫開放(講演編)20130426-020
↑ ようやく行事が終わり、テントに戻ると試食品は綺麗に完売!!

薄着の韓服を着ている人たちも暖かいお茶を飲んで、ホッ…とひと息ついています。

こうして明日から景福宮の醤庫が10月末まで一般公開することになります。

是非、景福宮へお越しの際は醤庫にも足をお運び下さいネ!!

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