北方の郷土料理⑩(その1)

ソウルの大学路で伝統工芸工房・ダムル工房を経営し、韓国宮中飲食研究院の郷土料理講師でもある李賢淑先生が毎日の生活のなかで感じた徒然雑記を日本語で紹介します。(たまに…、いや最近は結構な頻度でゴーストライターのダムル工房日記になることも…苦笑)

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北方の郷土料理⑩(その1)

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↑ 今回の調理実習は3品。その内の1つジャガイモ飯(감자밥)です

久しぶりの北韓料理セミナーでした。今回の研究テーマは「開城を中心とした北韓料理」。北韓における開城には500年以上、高麗の首都だったこともあり、他の地域にはない独特の食文化がありました。

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↑ 米にジャガイモ、麦、大豆などを入れて炊く料理です。

何故なら当時国際貿易港の役割を果たしていた禮成江(예성강)河口にある都市、碧瀾渡(벽란도)が近くにあったからです。そのため開城は、昔から外国使節の往来が多く、公貿易が盛んになっただけでなく、内外から多くの商人が集まる私貿易もとても盛んな商業都市として栄えたのです。既に高麗時代の初めには市廛(시전;市場の大きな店舗)が設置され、国内外の交易を一手に引き受け、韓国の六矣廛(육의전)と並びたつほどの盛況を見せていました。

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↑ 北韓では夏に食べられるご飯だそうです~

しかし朝鮮王朝時代に入ると、その繁栄に転機が訪れます。朝鮮王朝が民間商人の私貿易を禁止したからです。これは開城の民間商人に大打撃を与えることになりますが、彼らはしたたかに別の道を模索しはじめます。もともと開城商人は非常に商才に長けていたこともあり、貿易業のかわりに朝鮮半島全土に商品を売り歩く行商人の組織を作りあげます。そして朝鮮王朝時代中期になると、商圏も全国に徐々に拡大、扱う商品も各地方の生産物をくまなく収集・売買するようになり、韓半島全土の市場経済圏を開城商人が掌握するようになるのです。

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↑ 2品目はジャガイモスープ(감자곱돌장사귀)。

また開城が幾度の試練に耐え、繁栄を継続することができた理由として、恵まれた気候条件や土壌もありました。米や麦などの主な穀物以外にも、大豆や黍などの雑穀も豊富でしたし、白菜、りんご、柿、桃、チャメなどの野菜や果物の生産量も多かったそうです。特に開城白菜は美味しいとの評判から、日帝時代は韓半島だけでなく、日本にも多く輸出されていたとのこと。

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↑ ジャガイモ、ネギ、ニラ、豚肉などを入れた味噌味のスープです。

そして開城で忘れてはならない特産品として、高麗人参があります。開城は高麗人参の栽培に適した土壌であったことから、この地で多くの高麗人参が栽培、外国でも高価な値段で取引され、開城の経済を支えたのです。何でも1945年頃までは、全国の高麗人参栽培面積の約58%を占めていたほどだったと言われています。次回は以上のように北韓の中でも、特異な環境を持っていた開城ならではの特産品についてご紹介したいと思います。

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↑ コプトルジャンサキィ(곱돌장사귀)とは、蠟石(곱돌)で作られた鍋や壷のことで、朝鮮王朝時代にはテンジャンチゲ(된장찌개)やカムジャタン(감자탕)を作る時によく使われていたそうです。

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