ポジャギと伝統料理の文化散策

ソウルの大学路で伝統工芸工房・ダムル工房を経営し、韓国宮中飲食研究院の郷土料理講師でもある李賢淑先生が毎日の生活のなかで感じた徒然雑記を日本語で紹介します。(たまに…、いや最近は結構な頻度でゴーストライターのダムル工房日記になることも…苦笑)

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ポジャギ講師資格認定について

ポジャギ教室資格コース申請の生徒さんへ

2014年10月に一般財団法人日本手工芸指導協会にて、ポジャギ講師資格認定をお考えの生徒さんは、お手数ですがゴーストライターの個人メール、ダムル工房メール、あるいはこのブログのコメント欄(※管理人のみ閲覧)を通じてお知らせ下さい。

李先生に直接資格取得について話している生徒さんも、申し訳ありませんが一度こちらの方に明確な意思表明をお願いします。

日本・韓国在住を問わず、全ての生徒さんが対象になります。

実際の手続きを始めるのは7月末~8月中旬頃になりますが、事務手続きを円滑に進めるため、予め正確に把握しておきたいからです。

資格取得希望申請の返信メールは「6月末まで」を目安に送って下されば結構ですので、2014年度の資格申請の有無をゆっくり考えてお返事頂ければ…と思います。

その後8月上旬を目途に連絡を頂いた方々へ向け、こちらから資格申請に関する連絡メールを送りますので、その指示に従って資格手続きをして頂くことになります。

連絡メールには以下の情報を必ずご記入下さい。

①お名前(フリガナ)

②2014年度取得予定コース(初等・高等・講師のいずれか)

③連絡を希望するメールアドレス


お忙しいところ本当に申し訳ありませんが、ご協力よろしくお願いします。m(_ _)m


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[ 2014/03/31 10:10 ] 告知関係 | TB(-) | CM(0)

北韓料理セミナー2期4回目[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

北韓料理2期4回目20121126-001
↑ 月2~3回ずつ集まって行われる北韓料理セミナーは、通常前半部に発表者が北韓料理について調べて来たことを発表した後、後半に北韓料理を2~3種類選んで調理実習をする…という流れになっています。

そして、その料理は国立国会図書館を初めとした様々な公的機関において公開されている、北韓料理関係資料などの中から毎回数個を選んでいます。

このセミナーは1期目が中々好評だったこともあり、現在2期目。

そんな中、今回初めてゲストとしてセトミン(새터민)の方をお呼びして、実際に北韓の人々が食べている料理を実演・実習することになりました。

北韓料理2期4回目20121126-002
↑ こちらが材料です。

セトミンについては北韓料理セミナー2期2回目①でも説明したことがありました。

そこで書いたように、厳しい境遇にあるセトミンの人々が韓国でも手に入る材料で故郷の味を懐かしんで作っているという料理を3品実演してくれたのです。

その3品は「豆腐ご飯(두부밥)」「じゃがいも餃子(감자만두)」「もち米スンデ(찹쌀순대)」です。

豆腐ご飯については北韓料理セミナー2期2回目②でご紹介したことがありましたね。

北韓料理2期4回目20121126-004
↑ 先ずは水気を切って斜めに切っておいた三角形の豆腐の真ん中に切り込みを入れ油で揚げます。

北韓料理2期4回目20121126-003
↑ 次に具になる野菜ご飯を作ります。味付けは塩とごま油でした。

北韓料理2期4回目20121126-005
↑ 炒めた野菜ご飯を揚げた豆腐に挟んで完成です。

北韓料理2期4回目20121126-006
↑ 北韓では本当に日常的に食べられる、ありふれた料理だそうです。味付けもとてもシンプルで確かに何に一番近いか?といわれればいなり寿司かもしれません。

北韓料理2期4回目20121126-011
↑ 次はじゃがいも餃子です。この料理についても第1期のセミナーで「両江道のジャガイモ料理」①その②で似たような料理を作ったことがありました。

北韓料理2期4回目20121126-007
↑ じゃがいも餃子は小麦粉の入手が難しい北韓で、小麦粉の代わりにジャガイモ澱粉を練って餃子皮を作ったものです。

北韓料理2期4回目20121126-008
↑ 小麦粉と触感が少し違いますが、十分に餃子皮は作れます。

北韓料理2期4回目20121126-009
↑ 餃子の具は白菜、ネギ、豚肉などが定番なんだそうです。蒸餃子にするのが一般的です。味は小麦粉の餃子よりも若干あっさりとした味わいでしょうか…。

北韓料理2期4回目20121126-013
↑ 最後はもち米のスンデです。豚の腸にもち米やネギ、豚肉、ラード、そしてソンジと呼ばれる豚の血などを加えた具材を詰めていく料理です。

北韓料理2期4回目20121126-014
↑ レバーなどが苦手な人はスンデはちょっと食べられないかもしれません。

北韓料理2期4回目20121126-012
↑ 今回、講師役として来て下さったセトミンの方から、北韓の日常生活についてなど色々興味深い話が聞けてとても楽しい時間を過ごすことができました。

北韓料理2期4回目20121126-015
↑ 最後は皆で作った北韓家庭料理を食べ、後片付けを終えて解散。

北韓セミナーで外部から講師を頼んだのは初めてでした。

けれどもやはり実際に住んでいた方から聞く北韓の生活は、資料を通して、あるいは母からの話などとはまた違い、非常に臨場感が溢れるものでした。

そしてそこにも間違いなく人々の平凡な日常生活があり、人々が一生懸命生きているんだ…と、今更何をといわれそうな感想ですが、それを強く実感することになりました。

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[ 2014/03/28 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北韓料理セミナー2期3回目②[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-016
↑ 3品目はチヂンシウムトッ(지진쉬움떡:焼き発酵餅)

北韓は平壌冷麺、咸興冷麺、ジャガイモ麺など韓国でも有名な冷麺が沢山あります。

1990年に平壌で出版された『美味しい麺(맛좋은 국수)』(勤労団体出版社)という料理本の序文によると、麺料理は韓半島独特の民俗料理のひとつだと書かれています。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-011
↑ 材料は左側が白つるなしインゲン豆(흰당콩)を茹でてすり潰したものと、右側の米粉を発酵させたものです。

昔から料理膳(료리상)、大膳(큰상:宴会料理)、トル膳(돌상:1歳の誕生日の祝い膳)などでは必ず麺料理を出すという習慣があります。

これは韓半島の人々が以前から麺料理を好んで食べていたことを伺わせる風習です。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-012
↑ 米粉を発酵させたものをフライパンで焼きます。

また韓半島の先祖たちは麺が細長い形態をしていることから、長寿の象徴として結婚式のお祝いや誕生日などの特別な日にもよく食べました。

そのため麺を加工する技術も多様で色々な麺が作られました。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-013
↑ インゲン豆は濾して、砂糖を入れて餡をつくっておき、表面が乾いたら餡を載せます。

例えば材料の粉によって、メミルククス(매밀국수:蕎麦)、カムジャノンマククス(감자농마국수:じゃがいも澱粉麺)、ミルククス(밀국수:小麦麺)、カンネンイククス(강냉이국수:とうもろこし麺)などの麺類があります。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-014
↑ その上に焼いておいた皮をかぶせて

調理法によっても冷たい麺を食べる冷麺、温かい麺を食べる温麺、ヤンニョムを混ぜてたべるビビムククス、刺し身をのせて食べるフェククス、細長く切った沢山の野菜と混ぜて食べるチェンバンククスなどがあります。

加えて韓国では昼食でよく食べられるカルククス、日本から入ってきたうどんもよく食べるのですよ。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-015
↑ 適当な焼き具合になったら完成です。

他にも麺の加工方法によっても幾つかに分類されます。

ムルククス(물국수:水を入れて練った麺)、マルンククス(마른국수:乾燥麺)、チュルムククス(주름국수:ちぢれ麺)などがあります。

またこのような分類以外にも地域の名物料理である平壌麺(평양국수)、熱いすまし汁に入れた麺醤汁(국수장국)などもあるんですよ。

北韓料理セミナー2期3回目②20121023-017
↑ 2枚の皮で挟んでもいいですが、一枚を折りたたんで半月型にしてもいいです。

韓国でもほとんど食べられない北韓麺料理も…。

麺を入れたすまし汁ご飯(면장탕반:麺醤湯飯)、白飯に餅を入れて煮たスープに麺を混ぜるククスウォンパプスンイ(국수원밥숭이:麺圓飯房)という料理です。

随分腹持ちがよさそうな麺料理ですね。

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[ 2014/03/27 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北韓料理セミナー2期3回目①[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

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以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

北韓料理セミナー2期3回目20121023-003
↑ 今回の調理実習は3品。ひとつ目はナクチマルンククスビビム(낙지마른국수비빔:イカ混ぜ麺)

今回のセミナーテーマは『北韓の麺料理』です。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-001
↑ 面白いことに韓国ではナクチ(낙지)はタコを指し、イカはオジンオ(어진어)と言うのですが、北韓では全く逆になるのです。なのでこれは韓国式に言えばオジンオ、北韓式に言えばナクチとなるのです。

韓半島の人間にとって、麺料理は毎日朝食や夕食に食べるというより、お祝いの時にお客様に出す祝い膳、あるいは昼食として簡単に済ましたい時に多く食べる料理です。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-004
↑ 混ぜ麺の材料

韓半島の麺料理の記録は7世紀後半の統一新羅時代に初めて出てきます。

それまでは地形的に小麦が出来ず、小麦よりも蕎麦や葛・片栗などの澱粉を利用することが多かったようです。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-002
↑ 二品目は北韓式に言えばナクチスンデ(낙지순대:イカの腸詰め)。でも韓国ではオジンオスンデと言わないと通じません。

『高麗史』には「祭礼には麺を使い、寺院で麺を作って売った」という記録があります。

また中国・宗の使いであった徐兢が著した『高麗図経』(1123)にも「高麗には小麦が少ないため華北から入って来ている。

そのため小麦の値段がとても高く、成礼の時ぐらいでないと食べられない」と書いてあるそうです。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-007
↑ イカの腸詰めの材料

けれども 徐兢は「高麗では「10余種の食味」の中で麺食が最高だ」とも書いています。

他にも高麗語で書かれた中国語会話本である『老乞大』という本にも「高麗人は濕麺を食べる習慣がある」とあります。

おそらくこの料理は熱いスープに小麦麺を入れた温麺のような料理ではないか…と言われているそうです。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-006
↑ イカを仕入れすぎてしまった…とのことで

韓半島の人間はククス(국수)のことを漢字で麺と書きますが、この文字の本来の意味は小麦を指すのだそうです。

ミル(밀:小麦)は中東で最初に栽培されたそうですが、中国に伝わったのが1世紀の漢代だと言われています。

北韓料理セミナー2期3回目20121023-005
↑ 予定になかったオジンオタンジャ(어진어단자:イカ団子)も作ってしまいました。北韓にこの料理があるのかどうかは不明ですが、あるとしたらナクチタンジャ(낙지단자)と呼ばれるのでしょうか??

小麦を練って切ったものを中国では麺といい、麺で作った料理を全てビョン(병:餅)と言ったそうなのです。

料理法によって焼餅、湯餅、蒸餅と呼んだそうですが、現在の麺料理に一番近い料理は水引餅と呼んだとのこと…。

やはり異文化を正確に伝えることがどれ程難しいのか、よく分かるエピソードですね。

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[ 2014/03/26 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北韓料理セミナー2期2回目②[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

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北韓料理2期09262-01
↑ 3品目はキビとアワのうるち米餅(기장좁쌀설기)。うるち米餅は韓国にもありますが、北韓のものはキビ粉とアワ粉を合わせます。

2000年代に入ってから急増したセトミンは圧倒的に20~30代の女性が多く、現在は約2万名にも達したそうです。

彼らは所定の手続きを終えて韓国に入国した後、セトミンの専用教育施設で韓国社会に適応するために様々な教育を受けることになります。

北韓料理2期09262-02
↑ 左がアワ粉、右がキビ粉です。

彼らの生活を支える財団などもあるのですが、やはりセトミンたちは大きく変わった生活に適応するのが大変なようです。

北韓料理2期09262-03
↑ 北韓語でタンコン(당콩)というそうですが、韓国ではカンナンコン(강낭콩:つるなしインゲン豆)といいます。

そんな中、彼らを癒してくれるのがやはり食べなれた料理だとのこと…。

もちろん韓国には故郷で食べたものよりも美味しい料理が沢山あります。

けれども、やはり故郷の味はどんなに美味しい料理にもかなわない…とのことです。

北韓料理2期09262-04
↑ つるなしインゲン豆を布巾に包み~

セトミンの調査報告書には彼らが故郷で食べていた料理に関する記述もあります。

現在の韓国と似た食べ物もいくつかあります。

けれどもその中で韓国にはない食べ物が幾つかあるのでご紹介したいと思います。

北韓料理2期09262-05
↑ セイロに入れて蒸します。

ひとつ目は豆腐ご飯(두부밥)というものです。油で揚げた豆腐に切り込みを入れ、その間に炒めた野菜とご飯を入れ、ヤンニョムで味付けした料理だそうです。

味はいなり寿司にちょっと似ているんだとか…。

北韓料理2期09262-06
↑ そして蒸した豆をこのシル(시루:蒸し器)にひろげて、餅を入れて蒸しあげれば完成です。韓国ではうるち米餅をこのシルに入れて蒸すことからシルトッ(시루떡)と呼ばれます。

それから人造肉ご飯(인조고기밥)というのもあるそうです。

人造肉とは豆で作った植物性の肉によく似たものだそうですが、その人造肉の間にご飯を入れたり、ご飯に混ぜしょう油などをかけて食べるそうです。

何でもこの人造肉は北韓を代表する屋台の定番料理だとのこと。

北韓料理2期09262-07
↑ 最後の4品目はスッカッチャンクッ(쑥갓찬국:ヨモギの冷汁)です。

また冷や飯パン(쉰밥빵)というのもあるそうです。

冷えたご飯に小麦粉をかけてソーダと砂糖を入れて蒸して作るパンなのだそうです。

これも市場の定番おやつなんだとか…。

報告書には他にも色々韓国にはない食べ物が列挙されています。

実母も知らないおやつだとのことなので、分断している間に新しく誕生したおやつなんでしょうね。

北韓料理2期09262-08
↑ 材料のヨモギを熱湯でサッと茹でた後、ネギやにんにく、唐辛子、酢、醤油で軽く和えて冷たい酢しょう油のスープに入れて食べます。暑い時には冷たいスープにヨモギの香りがうつり、爽やかな味わいがあります。

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[ 2014/03/25 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北韓料理セミナー2期2回目①[再録]

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北韓料理2期0925-004
↑ 実習メニューの1つ目。刺し身冷麺(회냉면)です。

前回好評だった北韓料理セミナーが復活することになりました。

オリエンテーションの次回、本日のセミナーテーマは「セトミン(새터민)の生と飲食」。

実習メニューはいつもどおり4種類の北韓料理でした。

「セトミン」とは南北分断後、第3国を通して北韓から南韓へ帰国した人々を指す言葉です。

「新しい土地で人生を始める人(새로운 터전에서 삶을 시작하는 사람)」を省略した言葉です。

北韓料理2期0925-010
北韓料理2期0925-006
↑ 冷麺の飾りに使うゆで卵

元々は彼らのことを「脱北者」と呼んでいましたが、1997年からは「北韓離脱者」、そして2005年からセトミンという言葉が考えられました。

もちろん「脱北者」の否定的なイメージを払拭するためで、まだ非公式の表現ではありますが、徐々に使われるようになっています。

北韓料理2期0925-003
↑ 2品目のホタテ冷菜(밥조개랭채)。パッチョゲ(밥조개)は北韓語で、韓国語ではカリビ(가리비:ホタテ貝)といいます。

北韓料理2期0925-011
↑ 材料のホタテ貝です。

北韓料理2期0925-008
↑ 食べやすい大きさに切りそろえます。

北韓料理2期0925-005
↑ 海産物を熱湯に通してさっと茹で上げます。

北韓料理2期0925-007
↑ ホタテ貝の貝殻を熱湯で消毒した後…

北韓料理2期0925-009
↑ このように飾り付けるとパーティー料理にも出せますね。味付けは砂糖、酢、醤油、辛子などで和えるだけです。

大変な思いをして脱出したセトミンたちが何を食べて生きて来たのか…、また明日続けたいと思います。

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[ 2014/03/24 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑪(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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↑ オイソン(오이선:きゅうり膳)を作ります。

北韓料理セミナー最終回の発表者は宮中料理研究院長・韓福麗氏で、内容は「2000年南北頂上会談の晩餐料理について」でした。

この経験は彼女にとっても、とても刺激になる経験だったそうで、色々な裏話を話してくれました。

北韓セミナー0704-02
北韓セミナー0704-03
↑ オイソンとは塩漬けしたきゅうりに切り込みをいれ、野菜や卵、肉などを彩り鮮やかに挟んでいくオードブル料理です。

先ずはこの会談中に韓国と北韓、各自が主催の晩餐会を開くことが決まると、すぐに彼女を含めた全10名が選抜されたとのこと…。

他のメンバーは新羅ホテル、ロッテホテル、ウォーカーヒルホテルの最高料理師たちで、彼らと共に調理チームを作るように指示されたそうです。

北韓料理0703-02
↑ シンプルな料理なのですが、非常に手間がかかる料理です。

けれども晩餐会1ヶ月くらい前から、どのようなメニューにするか、数度に渡る試食会や評価会を開いて決定していく手順の複雑さの話や、北韓の調理道具や施設がどのようなものか想像もつかなかったことから、全ての道具や食材を運搬しようとして、大型冷蔵車2台にもなる分量を持っていくことになってしまった話など、普段聞くことが出来ない話はとても興味深かったです。

北韓セミナー0704-05
↑ 次はオソン(어선:魚膳)を作ります。これは巻き込む具材です。

また本来の韓国伝統宮中料理の特徴は、各料理を一同に膳の上に並べて食すのに適した形式で発展していったものです。

それなのに晩餐会料理として作るとなると、前菜からデザートに至るまで給仕係が1人1器ずつ運ばなければなりません。

多くの皿を一堂に並べることにより、量的にその豪華さや華やかさを見せることで、目を楽しませながら食することに特化した宮中料理のままで済むわけもなく…。

宮中料理らしさを残しながら、晩餐会用に遜色なくアレンジすることも大変だったそうです。

北韓セミナー0704-06
↑ 様々な野菜を練りこんだ煎を作って巻きます。

さらに調理チームに期待されていたこととして、北韓主催の晩餐会料理と比較した時に、視覚的に見劣りがする料理を提供することは決して許されないこと、さらに相手側の北韓がその料理を食べて美味しいと感じる料理を作らねばならないことなどもありました。

北韓セミナー0704-07
↑ これも見た目より手間がかかっている料理です。

もちろん両国とも元は同じ民族だったわけですから、同じような食文化を持っていたわけです。

けれども50年近い歳月で食の嗜好に若干の違いが出てきてしまうという可能性も完全に否定することはできません。

事前に相手がどのような食事を好むのかという、他国であれば簡単に得られるはずの情報が、充分に与えられないままに相手を満足させる料理を必ず作らなければならない…というのは本当にさぞかし大変なことだったでしょう。

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↑ 次は単なるポテトサラダなんですが…

北韓セミナー0704-09
↑ 晩餐料理ということを意識して~

私自身は、そのような大きなプレッシャーの元で料理をするという経験は一度もありません。

けれどもこの話を聞いて、料理というものがこれ程までに政治的な意味をもつものに成りえるのだな…ということに改めて気付かされました。

もちろん望んでも得られるような体験ではありませんが、やはり料理は美味しく楽しく作る方がいいな…と考えてしまいました。

北韓セミナー0704-10
↑ 海老の頭と尻尾の間にサラダを入れて豪華に見せます。

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[ 2014/03/21 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑪(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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北韓料理0703-06
↑ 晩餐会のオードブル

宮中料理研究院の北韓料理セミナー最終日でした。

4月から今週まで約3ヶ月の間に何回か集まり、セミナー前半は担当者が北韓の食をめぐるテーマで発表をし、後半は北韓発行の料理本から北韓料理をいくつか選んで実際に作りました。

北韓料理0703-04
↑ 海老のサラダ

今週から7月に入るため一旦セミナーはお休みになります。

宮中料理研究院では7月に入ると宮中料理夏季短期特講が始まり慌しくなるからです。

けれども今回実験的に始めた北韓セミナーは中々評判が良かったので、また秋に復活させるかもしれないそうです。

北韓料理0703-02
↑ きゅうりのオードブル

私がこのセミナーに参加したのは、もちろん自分が北韓郷土料理講師ということもありますが、やはり故郷について色々知りたいという気持ちからでした。

特に北韓地域は得られる情報が非常に制限されてしまう地域です。

だからこそ、この機会にしっかりと勉強したいと思ったのです。

北韓料理0703-05
↑ 肉料理

セミナー全体を振り返ってみると、北韓の食に対して色々知らなかった知識を得ることもでき、中々興味深いものがありました。

けれども残念な点としては、北韓料理の中にはとても素朴な味わいでありながら、なかなか美味しいものもあるのですが、やはり派手さがないためパーティー料理や料理教室には向かない料理が多かったことでしょうか…。

北韓料理0703-03
↑ 魚の料理

ところで本日最終回のセミナー発表者は、締めくくりということもあって宮中料理研究院の院長・韓福麗氏でした。

そして発表テーマも彼女自身が2000年の南北頂上会談の時に国から招聘されて北韓に行き、韓国の代表として北韓の要人たちに作った晩餐会料理をめぐる思い出話を聞かせて頂きました。

この南北頂上会談をめぐる話は以前もこのブログで紹介したことがありましたが、今回の話の中心は主に2000年当時、どのような経緯で韓国側の晩餐メニューを決定していったか…という具体的な話でした。

北韓料理0703-07
↑ カボチャ粥

中々面白い話もありましたので、発表の詳しい内容については明日ご紹介したいと思っています。

また後半の調理実習では、彼女が実際に北韓に出向いた時に作った晩餐会のメニューの一部を再現しました。

全部を再現することは時間の制約上できなかったのですが、全メニューのレシピを公開して頂けたので、いつか時間があったら是非全メニューに挑戦してみたいと思っています。

北韓料理0703-01
↑ 春雨料理などなど~。ちなみに料理の詳細についてはまた次回にお話したいと思っています。

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[ 2014/03/20 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑩(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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キビチヂミ01
↑ 3つ目は黍チヂミのズッキーニ巻き(호박소수수지짐)です。

本日は北韓の中で特別な地位を占めていた開城地方の特産品を紹介したいと思います。

開城地方の郷土料理として挙げられているのは、神仙炉(신선로)、薬飯(약밥)、薬菓(약과)や開城片水(개성편수;煮込み餃子)など、北韓の中では比較的高級とされる料理が多いのが特徴と言えます。

キビチヂミ02
↑ 材料は黍粉、韓国ズッキーニ(애호박)、豚肉、ネギなど

けれどもそれらの料理に共通する特徴として、ヤンニョム(양념;味付けタレ)をほとんど使いません。

料理の見た目もどちらかといえば地味で、素朴な味わいを持つものが多いといえるでしょう。

それでも味はなかなかに美味しく、栄養のバランスも良い、さらに各料理に使われる食材もそれ程高価なものが使われていなかったことから、分断後の韓国でも開城料理の幾つかが大衆料理として受け継がれることになりました。

キビチヂミ03
↑ 先ずは中身のエホバクと豚肉、ネギを塩と胡椒で炒めます。

そして開城は2003年に南北共同の開城工業地区が作られたことから、韓国人が訪れることができる数少ない北韓地域となりました(※2008年~は断絶状態)。

そのためこの地方の特産品が色々紹介され、韓国でも広く知られるようになったものがいくつかあります。

キビチヂミ04
↑ 次に黍粉を一度煮立たせた塩水で柔らかく練ります。

一つ目は嘉谷棗(가곡대추)です。

もちろん韓国でも有名なナツメの産地として忠清北道の報恩(보은)がありますが、開城のナツメは皮が綺麗な赤茶色で、果実は黄味がかった翡翠色、歯ざわりもシャキッとしていながら甘みが強く、とても美味しい果物です。

韓国ではどちらかというと干しナツメや加工食品の方が馴染み深いのですが、このナツメは生で食べたほうが美味しいほどです。

また6月に咲くナツメの花から採れる蜜もとても美味しいんですよ。

キビチヂミ05
↑ 黍粉のチヂミに具材を入れて巻きます。

二つ目は開城春大根(개성봄무)です。

大根の形が壷のように丸く、上の部分がギュッとしまった形をしています。

そのまま食べても爽やかな甘味があり美味しいのですが、果肉がしっかりしているので他の大根より長い期間、味もそのままに保存できるという特徴があります。

開城地方の人たちはこの大根でキムチを作るだけでなく、様々な料理の具材として使うそうです。

キビチヂミ06
↑ フライパンで焼いて出来上がりです。非常に素朴な味わいの北韓料理です。

三つ目は昔から有名だった高麗人参(고려인삼)です。

今さら説明も必要ないほど世界的にも知られている薬用植物ですが、この地方の品質は特に高く、薬効も他地方に比べて抜群だと言われています。

北韓でもこの大地からの恵みを様々な食品や、高麗人参クリーム・歯磨き粉などの工業製品に加工しており、中国を初めとした諸外国に輸出、重要な外貨獲得源となっているそうです。

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[ 2014/03/19 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑩(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

北韓料理0618-01
↑ 今回の調理実習は3品。その内の1つジャガイモ飯(감자밥)です

今回の研究テーマは「開城を中心とした北韓料理」。

北韓における開城には500年以上、高麗の首都だったこともあり、他の地域にはない独特の食文化がありました。

北韓料理0618-02
↑ 米にジャガイモ、麦、大豆などを入れて炊く料理です。

何故なら当時国際貿易港の役割を果たしていた禮成江(예성강)河口にある都市、碧瀾渡(벽란도)が近くにあったからです。

そのため開城は、昔から外国使節の往来が多く、公貿易が盛んになっただけでなく、内外から多くの商人が集まる私貿易もとても盛んな商業都市として栄えたのです。

既に高麗時代の初めには市廛(시전;市場の大きな店舗)が設置され、国内外の交易を一手に引き受け、韓国の六矣廛(육의전)と並びたつほどの盛況を見せていました。

北韓料理0618-03
↑ 北韓では夏に食べられるご飯だそうです~

しかし朝鮮王朝時代に入ると、その繁栄に転機が訪れます。朝鮮王朝が民間商人の私貿易を禁止したからです。

これは開城の民間商人に大打撃を与えることになりますが、彼らはしたたかに別の道を模索しはじめます。

もともと開城商人は非常に商才に長けていたこともあり、貿易業のかわりに朝鮮半島全土に商品を売り歩く行商人の組織を作りあげます。

そして朝鮮王朝時代中期になると、商圏も全国に徐々に拡大、扱う商品も各地方の生産物をくまなく収集・売買するようになり、韓半島全土の市場経済圏を開城商人が掌握するようになるのです。

北韓料理0618-04
↑ 2品目はジャガイモスープ(감자곱돌장사귀)。

また開城が幾度の試練に耐え、繁栄を継続することができた理由として、恵まれた気候条件や土壌もありました。

米や麦などの主な穀物以外にも、大豆や黍などの雑穀も豊富でしたし、白菜、りんご、柿、桃、チャメなどの野菜や果物の生産量も多かったそうです。

特に開城白菜は美味しいとの評判から、日帝時代は韓半島だけでなく、日本にも多く輸出されていたとのこと。

北韓料理0618-05
↑ ジャガイモ、ネギ、ニラ、豚肉などを入れた味噌味のスープです。

そして開城で忘れてはならない特産品として、高麗人参があります。

開城は高麗人参の栽培に適した土壌であったことから、この地で多くの高麗人参が栽培、外国でも高価な値段で取引され、開城の経済を支えたのです。

何でも1945年頃までは、全国の高麗人参栽培面積の約58%を占めていたほどだったと言われています。

次回は以上のように北韓の中でも、特異な環境を持っていた開城ならではの特産品についてご紹介したいと思います。

北韓料理0618-06北韓料理0618-07
↑ コプトルジャンサキィ(곱돌장사귀)とは、蠟石(곱돌)で作られた鍋や壷のことで、朝鮮王朝時代にはテンジャンチゲ(된장찌개)やカムジャタン(감자탕)を作る時によく使われていたそうです。

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[ 2014/03/18 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑨(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

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鶏肉団子揚げ01
↑ 2つ目はタッコギワンジャティギ(닭고기완자튀기:鶏肉団子揚げ)

1999年に北韓で発刊された料理本に『ジャガイモ料理(감자료리)』(木蘭出版社)というのがあります。

何でも北韓の一般住民たちにジャガイモ料理をより広く普及させることを目的に製作された本なのだとか…。

鶏肉団子揚げ03
↑ ジャガイモ澱粉を練ります~

この本にはジャガイモで作ることができる多様な料理が収録されています。

この本の第1章には「ジャガイモは白米と同じです。」と書いてあるのですが、これは白米よりも栽培が簡単なジャガイモを主食として食糧難を乗り越えようという意図が見え隠れします。

そういうことを考えてしまうと少々悲しくなりますが、それでもこの本に収録されている180種類を超えるジャガイモ料理は圧巻です。

鶏肉団子揚げ04
↑ 鶏肉や澱粉、玉子、ニンニクなどを混ぜて団子に~

章立てとしては、大きく「主食類」「副食類」「菓子&飲料」の三部構成です。

中心材料であるジャガイモだけではなく、ジャガイモの澱粉や冷凍ジャガイモ粉、ジャガイモの葉や蔓などまで含め、ジャガイモを100%余すところなく活用しています。

本当にジャガイモをよく理解できる本なので、今度中国に行く機会があったら是非購入したいと思っています。

鶏肉団子揚げ05
↑ 団子に付けるのは小麦粉でも米粉でも大丈夫です~

またこの本は北韓の両江道に食糧難解決のために作られたジャガイモ研究所の成果が反映されているとのこと…。

この研究所の本来の目的は北韓全国の特性にあった優良ジャガイモ品種を作り出し、ジャガイモの収穫量を上げることです。

しかしそれ以外にもジャガイモの加工食品も色々研究され、続々とジャガイモの澱粉、タンメン、飴、酒などが開発されているのだそうです。

乾燥ミナリスープ
↑ こちらは乾燥セリのスープ(말린미나리지개)。具にジャガイモを入れても美味しいです~

他にもジャガイモ料理を広めるためのジャガイモ専門食堂「鴨緑閣(얼록각)」をこの地に建設し、約60種類のジャガイモ料理を新しく開発・提供もしているのだとか…。

その中でも冷凍ジャガイモ餅は子どもから老人まで、北韓の住人みなが大好きな人気料理なのだそうです。

この本にもその作り方が載っていますから、今度是非一度作ってみたいと思っています。

チィティガク
↑ これは中々摂取できない青菜を保存するために作る菜揚げ(취튀각)です~。青菜に米粉や小麦粉などをまぶして乾燥させます。保存食で、揚げて食べます~

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[ 2014/03/17 10:10 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑨(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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北韓料理00001
↑ 今回も4種類の料理です~

今回のセミナーテーマは「両江道(양강도)のジャガイモ料理」の発表です。

北韓は韓半島で最も高い白頭山を擁していることから分かるように、山岳地帯の厳しい気候条件を持つ地域が韓国よりもずっと多いところです。

北韓料理00002
↑ カムジャマッカリマンドゥ(감자막가리만두;ジャガイモ粉餃子)

そのため特に中国と国境を接し、内陸に位置する両江道(양강도)では多様な農作物を作ることができず、ジャガイモ(감자)に特化していきました。

もちろん韓国においても江原道(강원도)というジャガイモが特産地の地域があり、そこでは様々な郷土ジャガイモ料理が作られています。

しかし江原道よりずっと厳しい気候条件にさらされた両江道地方では、それ以上に多様なジャガイモ料理が発達していきました。

北韓料理00003
↑ ジャガイモは皮を剥いて、茹でます~

北韓の料理関係資料によると、ジャガイモの特産地として知られる両江道のジャガイモ料理はゆうに80種類以上を数えます。

その料理も単純にジャガイモを食材のひとつとして使ったものから、ジャガイモ麺、ジャガイモチヂミ、ジャガイモ粥、ジャガイモ団子、ジャガイモ鍋、ジャガイモキムチ、ジャガイモ飴、ジャガイモ餅、ジャガイモ飯、ジャガイモ菓子などなど様々な加工を施しているものまで、本当に驚くほど多種多様な料理があるのです。

北韓料理00004
↑ 緑豆粉と合わせて皮を作ります~

調理方法も焼く、炒める、揚げる、蒸すなど基本的なもの以外に、乾燥、冷凍、粉末なども駆使し、ジャガイモという1つの食材を徹底的に利用しようとする姿勢を見ることができます。

もちろん他の農作物を得ることが難しいという地域的条件がそうさせたという面もあるでしょうが、それでも限られた食材を人間の知恵で様々な料理に変えていく姿を通して、人間の創造性の豊かさに思わず感嘆してしまうほどです。

北韓料理00005
↑ 餃子の具は豚肉とニラです~

先日の調理実習では、これら北韓地方の数あるジャガイモ料理のうち、カムジャマッカリマンドゥ(감자막가리만두;ジャガイモ粉餃子)他、4つの料理を作りました。

その4つとも全てにジャガイモが様々な形で使われており、普段あまり意識することのなかったジャガイモの多様性を感じることができました。

北韓料理00006
↑ ジャガイモ皮で巻きます~

今回はカムジャマッカリマンドゥ(감자막가리만두;ジャガイモ粉餃子)をご紹介しますが、「막가리」とはジャガイモを「すぐに粉に挽いて(=막 갈아서)食べる餃子(해먹는 만두)」という言葉から付いた名前だそうです。

味はとても淡白で素朴なものですが、普段食べなれている餃子と食感が違って、これはこれで美味しいものだと思いました。

北韓料理00007
↑ 最後に蒸してできあがり~。醤油ベースのタレに付けて頂きます~ 

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[ 2014/03/14 10:08 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑧(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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ナスの味噌炒め
↑ 2品目はナスの味噌炒め(가지된장볶음)

また北韓の市場で売られる人気商品についても面白い話が聞けました。

最近の北韓でとてもよく売れる食品はオトゥギ(오뚜기:韓国の食品会社)ブランドのリンゴ酢と醸造酢なのだそうです。

1.8ℓ入りのリンゴ酢は北韓のお金で23,000ウォン(韓国ウォンだと約7,000ウォン相当)、醸造酒は19,000ウォン(同じく約6,000ウォン)で取引されているとのこと。

韓国ではリンゴ酢は約3,000ウォン、醸造酢が約2,000ウォンで販売されているのを考えると、少々割高な感じですね。

ナスの味噌炒め材料
↑ ナスを半月切りにして、味噌やコチュジャン、ニンニクなどを入れて炒めます~

けれども実際のところ、この酢が本当に韓国産の酢なのかどうかは確認できていないそうです。

もしかしたら中国で商標だけを作って付けたものを流通させている可能性も高いという噂があります。

けれどもオトゥギブランドの酢が最も売れている商品だというのは事実で、他には韓国ブランドのコチュジャン、食用油、小麦粉もよく売れる人気商品なのだとか…。

プル冷菜完成写真
↑ 3品目はサンチュ冷菜(부루냉채)~。夏に食べると美味しそうですねぇ~。

そして数々の商品の中でも、北韓で非公式通貨の役割まで果たしてしまう商品があるという話に驚きました。

それがオリオン製菓のチョコパイです。

この「チョコパイ通貨」の始まりは、元々開城公団(注1)の労働者たちに、韓国企業がおやつとして配っていたことから広まっていった…とのこと。
(注1)開城公団とは金大中大統領時代の2000年より南北経済協力の象徴として作られた工業団地です。北朝鮮が土地と労働力を、韓国が資本と技術を提供して建設されました。けれども2008年以降の李明博大統領が対北強硬姿勢に転じてからは、事実上断絶状態となっています。

プル冷菜の材料
↑ サンチュ以外にこのような材料を入れます~

北韓の労働者のなかに、その配られたチョコパイを食べずに、高い価格で売ることで収入を増やそうとする人たちが現れたのです。

オリオンのチョコパイは韓国でならば1個約300ウォン程度で売られているのですが、北韓では需要が高い大人気の嗜好品としてよく知られているため、非公式通貨として他の商品と売買交換することが可能なのだとか…。

プル冷菜材料を細かく切る~
↑ 細かく刻んで酢、ニンニク、醤油、ゴマなどで味付けるだけ~

最近ではチョコパイだけを取引する臨時市場まで誕生していると伝え聞いています…。

そのため韓国のチョコパイは、北韓のどの市場にでもある商品というだけでなく、公式通貨の代わりとして通貨のように利用することも可能となっているのです。

ちなみに気になる北韓のチョコパイ価格なのですが、取材した韓国メディアによりますと、1個当たり北韓のお金で約5000ウォン分の通貨と同等の価値を持っているとか…。

韓国ウォンに換算するとチョコパイ1個に1500ウォン相当の通貨価値が認められている計算になりますから、本当にビックリですね…。

プル汁完成
↑ 他にも同じ材料で、味噌で煮た料理もあります~。これはサンチュ汁(부루국)と呼ばれているそうです~。

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[ 2014/03/13 10:03 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(2)

北方の郷土料理⑧(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

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北韓式おにぎり01
↑ 今回も調理実習は全部で3品。これは北韓式のおにぎりです~

恒例の北韓料理セミナーでした。

毎週1回行っている勉強会ですが、毎回の研究テーマは私にとってとても興味深いものです。

これまでほとんど知らなかった生まれ故郷のことを、食を通して勉強することで毎回何かしらの新しい発見があることが魅力の勉強会です。

北韓式おにぎり02
↑ 日本や韓国と違ってご飯はコチュジャンで味付けることもあるそうです~ 

今回のセミナーテーマは「北韓の在来市場」。

もともと北韓は社会主義国家であるため、生産と分配の全てが、国家によって決定される計画経済体制です。

しかし1990年代後半に入ると、この配給制度が徐々に崩れはじめているという報道が伝わり、ニュースでも数百万人が飢え死にしたと言われるようになりました。

そしてこの時期から、一部だけだそうですが、北韓にも新しい形態の市場が登場しはじめるようになったといいます。

北韓式おにぎり03
↑ おにぎりの中身はよく似ていました。イカのキムチとか、漬物などが入っています~ 

2003年5月には常設市場の形態をもつ売買所を「総合市場」と名づけて合法化させたと言われています。

そして、この合法化を受けて農民や一般住民だけでなく、企業や共同農場などでも市場で自主生産した品物を販売できるようになりました。

当初は市や郡単位で、1つの農民市場だけを許可したそうなのですが、次第に農民市場以外の各種市場が誕生し、最近では各市郡単位ごとに5~7箇所の市場ができているといわれています。

北韓式おにぎり04
↑ 北韓式おにぎりは中身の具も、外側も細かく刻むのですね~ 

また北韓の市場は大きく分けて6つの形態があるそうです。

1つ目は国家経営市場。別名国営商店と呼ばれます。

中央配給体制の中で配給される統制品のうち、許可を受けた品物に限り一定量だけ安く売ることができる市場です。

2つ目は農民市場。原則的には農民が作った農産物だけを取引できる市場なのですが、実際は幾らかの工業製品も活発に取引されているそうです。

北韓式おにぎり05
↑ 海苔も細かく切っておにぎりにまぶす形でした~

3つ目はジャンマダン(장마당)と呼ばれる売買所です。

一般的に農民市場よりも規模が小さく、一定の施設がない、路上販売の形態をとる市場をこう呼ぶそうです。

4つ目は総合市場。農民市場とジャンマダンを合わせたような市場といわれ、ここでは店舗を構えなければなりません。

そして商取引も店舗内のみで可能です。つまり国家が管理できるような体制をもっている市場といえます。

北韓式おにぎり06
↑ 海苔のほかにはゴマやキナコもまぶすそうです~。日本にも似たようなおにぎりがあるそうですね~

5つ目はメトゥギ(매뚜기)市場です。

メトゥギとは昆虫のバッタのことを意味します。

この市場は基本的には無許可で、急に現れたり消えたりする形の市場です。

主に職場に通勤する人たちを対象に商売がなされることが多く、売られる品物も移動が簡単な、小さな品物だけを販売するそうです。

そして最後、6つ目の市場は夜市場(야시장)です。

言葉どおりに夜から明け方にかけて営業するところから、こう名づけられました。

基本的には臨時に現れる市場で、帰宅が遅くなる労働者や汽車で移動中の旅行者などが、商売の対象になっている市場だそうです。

北韓式おにぎり07
↑ ゴマは細かくすりつぶしてまぶします~

こうしてみると、十数年前まで似たような市場が韓国にもあったことが思い出されます。

最近の韓国では、在来市場の数が大型スーパーマーケットなどに押されて、どんどんその数を減らしています。

けれども、北韓ではまだまだ現役のようですね。

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[ 2014/03/12 10:06 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑦(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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オオバコスープ完成品
↑ 3つ目はオオバコスープ(길짱구지지개)

北韓地方の食材や料理について書かれた昔の文献のうち、もうひとつ代表的なものが『屠門大爵(도문대작)』という史料です。

これは許筠(허균:1569~1618)という人物が書いた随筆書です。

この人物は、ハングルで書かれた最古の小説といわれ韓国人で知らない人はいない言われるほど有名な『洪吉童伝(홍길동전)』を書いた人物として有名です。

オオバコスープ材料
↑ オオバコを北韓ではキルチャング(길짱구)、韓国ではチルギョンイ(질경이)というそうです~

彼はもともと現在でいう大臣クラスの官僚だったのですが、派閥闘争に巻き込まれ謀反の首謀者として1618年に処刑されてしまいます。

その彼が1611年に、これまでの人生で味わってきた美味しいものを紹介するとして、全国8道の食品と特産物などについて語っているのです。

きびご飯完成品
↑ 4つ目はキビご飯(수수밥)

『屠門大爵(도문대작)』の意味は、中国の故事に由来しています。

肉が食べたいけれど食べられないため屠殺場の門を眺めながら食べた気になって自らを慰めるという意味なのだそうです。

つまり許筠は昔自分が食べた全国各地の珍味を懐かしく思い出しながら、自らの人生を回顧しているエッセイを書いた…と考えてくれればいいでしょう。

きびご飯材料
↑ キビご飯の材料~

けれどもこの史料は朝鮮王朝時代中期当時の食材や調理法、加工品などが詳細に記されている非常に貴重な史料となっています。

もちろん北韓地方だけについて書かれているわけではありません。

北韓地方だけでなく韓国全土の多様な特産品についての話が書かれているため、非常に興味深い書籍になっています。

是非機会があったらご覧になってみて下さい。
※そうそう、彼の同時代に生きた親戚には、ドラマにもなった医学者・薬学者として有名な『許峻(ホジュン:허준)』がいるのですよ~。

茄子の蒸し物盛り付け
↑ 昨日の茄子の蒸し物(가지찜)は切って盛り付け~

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[ 2014/03/11 10:33 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

料理教室休止のお知らせ

ダムル工房の料理教室部門を諸事情により、一時休止させて頂くことになりました。

本当に申し訳ありません。m(_ _)m

再開の目途がたちましたら、またこのブログでお知らせします。

ちなみに、てまり教室・ポジャギ教室は通常通り行っておりますので、これまで通りのご愛顧をよろしくお願いします。




ソウルはここ数日、また真冬のような寒さに逆戻りしてしまいました。

一度驚くほど暖かくなっていただけに、寒さが身に染みます…。

このような気温の寒暖差が激しい時期は誰でも免疫力が低下しやすいのだとか…。

どうぞ読者の皆様もくれぐれも風邪にはお気をつけ下さい。

本当に風邪ウィルスは恐ろしいものですよ!! 

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[ 2014/03/10 10:06 ] 告知関係 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑦(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

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本日の北韓料理のメニューです~
↑ 今回の調理実習も全部で4品ですぅ~

本日の研究テーマ発表は「昔の文献に記されている北韓料理」でした。

現存する史料のうち現在の北韓地域の食材や料理について記されているものはそう多くありません。

カジチム完成品
↑ ナスの蒸し物(가지찜)~。幽が思うに北韓料理ってすごく素朴な感じがするなぁ~。ひき肉が中に挟まれているみたい…。これは美味しそう~。

その少ない記録の代表的なものの1つが『貢膳定例(공선정례)』です。

この史料は朝鮮王朝の王のうち最も長い在位期間を誇った英祖が崩御した1776年に、次の王となった正祖が編纂させた史料として有名です。

正祖とは日本でも放映されたというドラマ『イサン』の主人公になった王様なんですよ。

カジチムの材料
↑ カジチムの材料ですぅ~。

『貢膳定例(공선정례)』の内容は、王家に献上された各種の物品名や数量、献上方法を簡略化したり改正したりして、関係機関や全国8道に配布したものです。

その中に現在の北韓地方から献上された食材が記録されているのです。

オイポックム完成品
↑ こちらはキュウリの炒め物(오이볶음)~。キュウリを炒めるって何となく日本人はしませんよねぇ~。

有名なものとして、開城地方では松茸や白魚が特産品だと記載されています。

記録には8月に松茸を3回に分けて30個ずつ、11月に白魚を3回に分けて40個ずつ献上しています。

当時の王も松茸に舌鼓を打ったのかと思うと楽しくなりますね。

オイポックムの材料
↑ オイポックムの材料~

また黄海地方では海老や鯖などの魚貝類や、麦や黍などの雑穀などが色々記されており、多様な特産物が当時からあったことが分かります。

咸鏡地方ではチョッカル(젓갈:塩辛)や海草類が豊富で保存方法も発達していたことが伺えるのです。

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[ 2014/03/07 10:15 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑥(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

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トゥルプナムルパプ01
↑ 今回の実習料理のメニューは全部で3品。先ずはトゥルプナムルパプ(두릅나물밥:たらの芽炊き込みご飯)~。タラの芽…、幽も大好きだぁ~。

今日は南北間を問わず、2大民俗名節に数えられるソルナル(설날:節日[陰暦1月1日])とチュソク(추석:秋夕[陰暦8月15日])を、北韓ではどのように過ごすかについて話したいと思います。

昨日も書きましたが、北韓では分断後、民俗名節を祝うことは封建時代の残滓として、または地方主義や復古主義をなくそうとの目的から、ずっと祝うことが禁止されてきました。

けれども南北間の交流協力が徐々に増えるにつれ、1989年頃からお祝いの食事(=설식:節食)を食べることが許されるようになったそうです。

それでも、特にソルナルの方はしばらくの間、歓迎されることがなかったとのこと。

理由はちょうどソルナルの時期が、金正日の誕生日である2月16日とかなりの確率で重なりあうことが多く、生誕祭の邪魔になる…と考えられていたからだそうです。

トゥルプナムルパプ02
↑ 豚肉とかネギ、ニンニクなども入ってるんですって…。ヤンニョムカンジャンをかけて食べるそうですぅ~。

それでも、徐々に民俗名節を祝う風習は浸透していったとのこと。

北韓には「ソルナル(설날)はスルナル(술날:酒日)だ」という冗談があるそうですが、ソルナルの日は朝から晩まで酒に酔った男たちが溢れるところから出てきた言葉だといいます。

もちろん酒だけではなく、平壌では雉肉のマンドゥクッ、地方では様々なトックッ(떡국:雑煮)が食べられていると伝えられています。

カナリジャパン01
↑ 次はカナリジャパン(까나리자반:いかなごの炒め煮)。こちらはその材料~

また韓国では民族大移動と揶揄されるほどの帰省ラッシュが有名ですが、北韓ではそういう現象はないらしいです。

親戚同士行ったり来たりすることもあるようですが、ほとんどは自宅でノンビリ休み、故郷の人々に手紙を出す程度だといいます。

そして、この日は電気が特別供給されることから、1つしかないTV局の番組を見ることができると聞いています。

カナリジャパン02
↑ いかなごを油で炒めた後、甘辛く味付けするそうです。ビールのおつまみに最適だそうです~。 

チュソクについても同様です。

韓国ではチュソクが民俗最大の名節と言われるほど重要な名節ですが、北韓では他の公休日の1日とあまり変わりはないようです。

ただ違いがあるとすれば、1988年以降、チュソクの日は先祖の墓参りをする日となったことだけだそうです。

しかしその墓参りも、韓国のように茶礼(=名節の儀式)などをすることなく、そのまま直接墓地に向かうとのこと。墓参りのための大衆交通が増便されたりもすると伝え聞きます。

ヨンアンシッケ01
↑ 最後はヨンアンシッケ(연안식해:沿岸食醢)。魚貝類を入れた発酵食品なんだとか…。

しかし2008年5月に韓国に入国した脱北女性のインタビューによると、チュソクの過ごし方は貧富の差によってかなり大きな違いがあるそうです。

富裕層のチュソクは餅やジョンをはじめとした豪華な名節料理を準備するため、女性たちは前日から大忙しなのだとか。

幹部級の家になると近所の貧しい家や親戚の女性たちを呼んで作らせ、賃金を支払ったりすることもあると答えています。

ヨンアンシッケ02
↑ 発酵後は写真のようになります。これが日本に伝えられて鮒寿司に代表される寿司の原型になったんだそうです~。

それに対して貧しい家の人々は、チュソクの朝、酒1瓶とおつまみ1皿を持って墓参りに行く程度だそうです。

その墓参りも最近は経済的に困難だとの理由からほとんど行かなくなってしまったとのこと。

そのためチュソクは休日という以外、別段とりたてて違いはなく、ご飯、豆腐、わかめスープに、肉が1~2切れ配給されれば大喜びする…というのが、北韓の一般的なチュソク風景なのだそうです。

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[ 2014/03/06 10:54 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑥(その1)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

我が家の北韓料理本
↑ 我が家にある北韓料理の本です。左は中国で購入したものなので韓国では手に入りませんが、右側2冊は韓国で購入可能です。

恒例の北韓料理セミナーの日でした。今回のセミナーテーマは「北韓の名節(명절)」。

北韓では韓半島の分断後、民俗名節は社会主義的な生活様式に合わないという理由から排撃されてきました。

しかし1972年から南北対話が始まったこともあり、チュソク(추석:秋夕)に限り近郊にある祖先の墓にお参りすることが許可されたとのこと。

そして1988年になると、正式に公休日として指定され、1989年には陰暦節(旧暦の1月1日)と端午の日も公休日と決められたそうです。

そのため北韓の名節は法定公休日の9日間と、民俗名節としては陰暦節(음력설)、端午(단오))、寒食(한식)、秋夕(추석)の4日間を節食(特別なお祝い料理)を食べる日としているそうです。

2009年の北韓調査報告によると11日間の国家名節と4大名節として陽暦1月1日、陰暦1月1日、正月テボルム(陰暦1月15日)、秋夕(陰暦8月15)を考えていると言われています。

今回の調理実習メニュー
↑ 今回の調理実習のメニューです。

1994年に北韓で発刊された『朝鮮の民俗伝統(조선의 민속전통)』という百科事典に収録されている食生活風習編を調べると、民俗名節に食べられる料理が記載されています。

ソルナル(설날:節日[陰暦1月1日])は、平壌では 雉肉(꿩고기)を使ったマンドゥクッ(만두국:餃子スープ)を食べるそうです。韓国ではトック(餅入りの雑煮)ですね。

今回の使用調味料
↑ こちらは今回使用の調味料

2月には奴婢日(노비날)と言って、名節のように休む日があるそうです。

この日はソンピョン(송편:松餅[餡子餅])を作って農民たちを労うとのこと。

6月の流頭日(유도일)は、満月の日に入浴をする儀式の日ですが、魚粥(어죽)を食べるとあります。

平壌魚粥02
↑ 平壌魚粥~。セミナー2回目の調理実習で作っています。魚粥と言っても魚がメインではなく鶏肉です~。

陰暦8月15日の秋夕は、平壌では特別な秋夕料理として、ノチトッ(노치떡:魚料理?)が有名で、開城地方ではトランクッ(토란국;里芋のスープ料理)やトランタンジャ(토란단자:里芋の団子料理or団子菓子?)を食べます。

11月の冬至日は、韓国同様、パッチュッ(팥죽:あずき粥)を作ります。

ただ北韓では隣人間で分け合って食べたり、平壌では太陽が昇る前に作って食べるという風習もあるようです。

12月の臘日(납일:冬至後の3週目の末日)には、名節として休むことはないようですが、雀(참새)を捕まえて焼鳥にしたり、飴を作って食べる風習が残っているそうです。

平壌ではククス(국수:冷麺)を食べることもあるようです。

(幽の補足説明)
名節とは翻訳が難しい言葉のひとつですが、伝統的な風習に従った祝日と解釈して頂ければ分かりやすいのではないのか…と思います。日本の祝日はその殆どが天皇家の宮中行事をその由来として決められているので、分かりにくいかもしれません。けれども元旦や端午の節句、お盆など節目に当たる時期に休むこともありますよね??イメージ的にはそういう公休日と考えて下さればOKです。


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[ 2014/03/05 10:05 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)

北方の郷土料理⑤(その2)[再録]

李先生からの要請で以前一度載せた記事を再録させて頂きます。

この回顧シリーズに際して、同じ記事の再録なんて読者さまに受け入れてもらえるだろうか??と、少々心配もしておりましたが、新規生徒さん方には概ね好評のようでホッとひと安心しております。

常連の生徒さんからもご理解頂いているようで本当に有難うございます。m(_ _)m

以下、以前書いたものと同じ内容になります。

↓   ↓   ↓

チャススジョン完成
↑ 3つ目の料理はチャススジョン(차수수전;もろこしきび煎)

次は北韓の食堂についてです。

高麗ホテルの前の通りにチャンガンコリ(창광거리;蒼光通り)という北韓の富裕な若者たちが集まる場所があります。

この通りの南側には数百件以上の多種多様な食堂が集まっている区域があるそうです。 

これらの食堂の所属はそれぞれだそうですが、大部分は平壌市人民奉仕指導局の蒼光奉仕管理局に所属しているとのこと。

その中でも平壌を代表するような数十件の飲食店になると平壌市の人民奉仕指導局が直接運営しているようです。

その他にも平壌市人民委員会社会給養管理局は各区域の総合食堂を、そして産業省給養便宜局は平壌市内の各道特産物食堂などを運営していると言われています。

チャススカル
↑ 材料はチャススカル(차수수가루;もろこしきび粉)、韓国ではチャルスス(찰수수)と呼びます~。

また内閣の対外経済担当部署が直接運営する食堂もあります。

ここでは主に中国料理を提供するようですが、外国人を接待するための食堂なので、支払いはドルやユーロでされるそうです。

一般住民がこのような外貨で支払う食堂を利用するためには、別途特別な食券が必要であることが分かっています。

チャススジョンを焼く~
↑ チャススカルと緑豆を混ぜたものをフライパンで焼き、豚肉とキムチを乗せて~

このように北韓にも沢山の食堂がありますが、各食堂が思い通りに料理を作ることはできません。

全ての食堂は朝鮮料理協会に登録されている料理だけを作ることができ、料理方法も決められています。

北韓は基本的に計画経済ですから、料理法通りに料理を作らないと材料が不足したり、残ってしまうのです。

但し規模が大きな食堂などでは、足りない穀物などを農村から小売してもらえる独自ルートを持っているとのこと。

チャススジョン
↑ 広島焼きみたいに具材をはさんで焼く料理のようです~

けれども2002年7月1日に経済管理改善措置が採られてからは、北韓でも独立採算制が徐々に定着していき、現在では食堂間の競争も熾烈になったと言われています。

1~2つの料理だけを提供する専門食堂も少しずつ増えてきているそうで、各食堂は伝統的な民俗料理や郷土料理などを新しく発掘してきて、店の代表料理として大きく宣伝し始めたりもしているそうです。

何でも、しばらくの間姿を消していたマッコリなども復活しはじめているとか…。

プッペチュチョッチヂゲ
↑ 最後はプッペチュチョクッチヂゲ(풋배추적국지지개;青白菜と小海老の塩辛スープ)

最近の北韓は、料理方法を標準化して民俗文化遺産として残し、教育事業と料理技術の発展に積極的に寄与していくことを強調しているそうです。

そのため時代の趨勢にしたがって、料理方法をPCの動画でつくり、全国の食堂や各家庭に配布したりもしているそうです。

2006年以降は新しい食堂も続々開館しており、北韓の学術誌『歴史科学(력시과학)』によれば、現代化した食堂が全国に800箇所以上もあるとのことです。

スープのヤンニョム色々
↑ 手前が調味料に使われるセウジョッ(새우젓;小エビの塩辛)。

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[ 2014/03/04 10:36 ] 韓国料理 宮中飲食研究院 | TB(-) | CM(0)
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日本人ゴーストライターが書く李賢淑先生の徒然雑記。

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